彼と私の復活ストーリー~その1・彼がついに目覚めた

コラム

history 2021年7月10日(土曜日)

永い眠りについたままの彼を、私は、もう何年もかかって目覚めさせようとしていた。

(彼はもう、目を覚ましてくれないのかも知れない…。)

こんなに何十年も眠ったままだと、半ば諦めに似た気持ちも湧いてくるけれど、息はしているようだし、彼のカラダに触れると温かい。

ちゃんと、生きている。

だから、再び目を覚ましてくれることを信じて、彼に声を掛け続けて、彼のカラダに触れ、さすり続けていた。

彼の名は、小ゆび。

そう。眠ったままの、私の「足のこゆび」です。

アシタスタイルアカデミー、主宰の井手口です。

これから、彼と私の復活ストーリーを綴ります。

私が気が付いた頃から、小ゆびくんはもう何十年も、横たわったまま、眠ったまんまです。だから、小ゆびくんの爪は、なんだか妙で変な形に変形しちゃってる。

爪なのか?皮膚なのか?垢なのか?それはもはや、何が何だか判別できないくらい、ぐちゃぐちゃの角質。

起きてくれないから、彼の存在を忘れてしまうこともしばしば。

だから、不意に家具の淵にぶつけてしまったりして、ありえない激しい痛みで、彼の存在を思い出す。

だって、仕方がないの。

小ゆびくんは、小ゆびくんの力だけでは、もう、起き上がることができないから。

小ゆびくんへ繋がる足裏の外側の筋肉たちが、小ゆびくんと一緒に働いてくれないと、小ゆびくんは自分が眠ったままでいることにすら、気が付けない。

私はどうしても小ゆびくんに目を覚まして欲しくて、いろんなことにチャレンジしてきた。2013年、ついに小ゆびくんを起こす方法を思いついて、靴の履き方を工夫し、試してみたら、小ゆびくんが、ちょっと、反応してくれたのだ。

手応えがあったので、その方法を数日続けているうちに、小ゆびくんの存在をしっかり感じられるようになった。そして、反応してくれた小ゆびくんへ、声を掛け続けて、刺激を与え続けた。

そしたら、ついに、目を覚ましてくれました。

「小ゆびくん!! 私よ! わかる?」

「あぁ… まーちゃん? ん? オレ、眠ってた?」

「うん。ずいぶんと長いこと寝とらしたよ。あーーもーー心配したけんね!良かったぁ!もう起きんとじゃなかかって思うとった。ごめんね、私のせいで、小ゆびくんばこげん目に合わせてしもうて…」

「あ、いや。まーちゃんだって知らずにやったことだから。しょうがないよ。気にすんな。 ところでまーちゃん、大人になったね!。いつぶり? 最後にオレと話したのって、小4?とか?」

「あはは! 大人っていうか、オバチャンやろ! 今年52歳。」

「へーーー!ってことはオレ40年も眠ってたってこと?!わーほんとに??ていうか、まーちゃん、オレがいなくなってから、カラダ平気だったか? 大変だったろう?」

「うん。ありがとう。なんとかね。小ゆびくんと話しよったあの頃は、私も体重 軽かったけん良かったけど、中学生で身長10cmいっきに伸びたのがきつかったよ。高校生では、心がちょっと風邪引いたりもしたかな。まあ、いなくなってからの方が、小ゆびくんの大切さを、より一層感じるようになったってことやけん、結果、気づけて良かったって思う。」

「そうだったんだね。ごめん、ホントごめんな。

オレ、これから動けるようにがんばる。まずは、カラダ起こせるように力をつけるよ。そして、オレが自分一人で立てるように訓練する。まーちゃんの力も、貸してくれよな。

あの頃みたいに、一緒に全力疾走できるようになりたいし!」

「うん、私もがんばるよ。 楽しみねぇ♡」

そういって小ゆびくんは、私と一緒に、まずは横たわっていたカラダを起こすことから、リハビリを始めた。

小ゆびくんがリハビリを始めたころに、ちょうど、エビちゃんと出会った。エビちゃんの伝で「骨格誘導型3Dインソール」と出会い、小ゆびくんと私は、史上最高の道具を手に入れた。

「小ゆびくん、目を覚ましたよ!」「小ゆびくんを起こす方法、見つけたよ!」と周りの人たちへ伝え始めたら、噂が広まり、大阪まで行くことになった。

私の足の場合は、親ゆび(母趾)も永い眠りについていて、痛みを伴っていたから、小ゆびくんよりも親ゆびさんをはやく起こしたかったのだけれども、小ゆびくんが先に目覚めてくれて、いち早く動き始めてくれたから、動きに気づいた親ゆびさんも目を覚ましてくれた。これは一石二鳥にも三鳥にも四鳥にも五鳥にもなり、数えきれないほどの副産物が生まれた。当時の私にとって、親ゆびさんが起きるなんてまさか!まさか!な奇跡のような事態だったから。(この話はさらに長くなるからまた別で。親ゆびが起きる奇跡はDVD講座で紹介しているので買ってね♡)

予期せぬ親ゆびさんの目覚めは、その後の小ゆびくんの立ち上がり訓練に拍車をかけ、小ゆびくんはどんどん調子を上げていった。

つづく